AIを業務に取り入れたいものの、社内に詳しい人がいない。そこで外部のAI顧問に相談しようと調べてみると、AI顧問の月額は数万円から100万円を超えるものまで幅があり、自社にはどのくらいが妥当なのか判断がつかない。そんな迷いを抱える担当者は少なくありません。中小機構の調査では、AIを導入している中小企業は20.4%にとどまり、「適切なベンダーや製品を選定する情報が十分にある」に当てはまらないと答えた企業は79.8%にのぼりました。導入を進めるための公的支援として「専門家の派遣や導入相談」が必要だと答えた企業も59.8%あります(出典:中小機構『中小企業のAI等の利活用に係る実態調査』2026年3月)。

そこで本記事では、AI顧問の月額相場を支援のタイプ別に整理します。あわせて、月額に含まれる支援と別料金になりやすい作業、料金体系の違い、社内での採用や受託開発と比べた費用対効果、依頼先の比べ方まで、契約の前に知っておきたいことをまとめました。自社に必要な支援の範囲がわかるセルフチェックと、依頼先にそのまま聞ける質問リストもご活用ください。

この記事でわかること

  • タイプ別の月額の目安がわかる
  • 月額で頼める範囲を見極められる
  • 同じ条件で依頼先を比べられる
AIBUILDERZ

この記事の監修者

AIBUILDERZ編集部

for,Freelance株式会社

AI導入支援サービス「AIBUILDERZ」を運営するチームです。AI研修からシステムの導入・構築・定着まで、企業のAI導入を一気通貫で支援しています。

  • AI研修
  • システム構築
  • 運用・定着

AI顧問とは|AIコンサルや導入支援との違い

AI顧問とは|AIコンサルや導入支援との違い

AI顧問とは、毎月決まった料金で、AIの活用について継続して相談に乗ってもらう契約のことです。税理士や社労士の顧問契約のAI版と考えるとイメージしやすいでしょう。相場を見る前に、まずは何を頼める相手なのかを整理しておきます。

AI顧問に頼める4つのこと

AI顧問に頼める内容は、大きく4つに分けられます。1つ目は、どの業務からAIを使うかを決める業務の棚卸しと優先順位づけです。2つ目は、ChatGPTやCopilotなど、自社に合うツールの選定と初期設定の助言です。3つ目は、社員向けの使い方の指導や、よく使う指示文(プロンプト)の型づくりです。4つ目は、情報漏えいなどを防ぐための社内ルールの整備です。

どれも一度で終わる作業ではなく、使いながら見直していくものです。AI顧問の価値は、社内でAIを使い続けられる状態を一緒につくっていくところにあります。

AIコンサル・導入支援・受託開発との違い

AIについて外部に頼める先は、AI顧問のほかにもいくつかあります。役割と払い方の違いは次のとおりです。

依頼先 主な役割 払い方 向いている場面
AI顧問 継続して相談に乗り、方針づくりや社内への定着を支える 月額 何から始めるかを相談しながら進めたい
AIコンサルティング 期間を決めて、戦略や計画をまとめる プロジェクト単位・月額 全社の方針や計画を短い期間でまとめたい
AI導入支援 ツールの選定から設定、研修、定着まで実務を進める 月額・プロジェクト単位 現場で使える状態まで一緒に進めてほしい
受託開発 決めた仕様のシステムを作る 一括 作るものがはっきりしている

実際には、AI顧問の名前で導入支援まで手がける会社もあれば、相談だけに絞る会社もあります。名前ではなく、中身で比べることが大切です。AIコンサルティングの費用はAIコンサル費用の相場と料金体系で、導入支援会社の比べ方はAI導入支援とは?おすすめ会社の比較と選び方でまとめています。

AI顧問が向いている会社、向いていない会社

AI顧問が向いているのは、社内にAIに詳しい人がいない会社や、ツールは入れたものの一部の社員しか使っていない会社です。何をすればよいかがまだ決まっていない段階でも、相談しながら進め方を決められます。

一方で、作りたいシステムがすでに決まっているなら、顧問よりも受託開発や導入支援に直接頼むほうが早く進みます。また、相談した内容を社内で実行する人がいないと、助言をもらっても形になりません。社内の窓口になる人を1人決められるかどうかも、向き不向きを分けるポイントです。

AI顧問の月額相場|タイプ別の費用の目安

AI顧問の月額相場|タイプ別の費用の目安

AI顧問の月額は、月5万円前後から100万円を超えるものまで幅があります。中小企業がよく検討するのは、月5万〜50万円程度の範囲です。金額の差は、主に打ち合わせの回数と、相談だけでなく手を動かす作業まで含むかどうかで生まれます。支援のタイプ別の目安は次のとおりです。

タイプ 月額の目安 主な支援 打ち合わせの目安
相談中心型 5万〜15万円 チャットやメールでの相談、最新情報の共有、ツール選びの助言 月1回程度
伴走型 15万〜50万円 定例の打ち合わせ、活用方針づくり、研修、指示文やルールの整備、効果の確認 月2〜4回程度
実務まで任せる型 50万〜100万円 複数部署での推進、業務の仕組みづくり、ツールの設定や簡単な開発 週1回以上
大手のコンサルティング会社 100万円以上 全社のAI戦略、大きなプロジェクトの推進 案件ごとに決める

金額は一般的な目安です。税別か税込かも会社によって違うため、見積もりで必ず確かめてください。

相談中心型|月5万〜15万円が目安

チャットやメールで気軽に質問でき、月1回程度のオンラインの打ち合わせで方向性を確かめるタイプです。「この業務にAIは使えるか」「どのツールを契約すればよいか」といった疑問をすぐ聞ける相手がいるだけで、社内の試行錯誤はずっと速くなります。

ただし、設定や資料づくりなどの作業は自社で行うのが前提です。社内に手を動かせる人がいる会社や、まずは小さく試したい会社に向いています。

伴走型|月15万〜50万円が目安

月2〜4回程度の定例の打ち合わせを軸に、活用方針づくり、社員向けの研修、指示文の型や社内ルールの整備、効果の確認までを一緒に進めるタイプです。相談に答えるだけでなく、現場で使われる状態をつくるところまで関わってもらえます。

社内にAIの担当者はいるものの、専門の知識が足りない会社に向いています。同じ伴走型でも、定例の回数や研修の有無で月額は大きく変わるため、月額の金額より先に、毎月何をどこまでしてもらえるのかを確かめることが大切です。

実務まで任せる型|月50万〜100万円が目安

複数の部署で同時にAI活用を進めたり、業務の仕組みづくりやツールの設定、簡単な開発まで任せたりするタイプです。社外に「AI推進室」を持つような形で、社内の人手が足りない会社でも進めやすくなります。

その分、月額は大きくなります。任せる範囲が広いほど、社内にノウハウが残りにくくなる点にも注意が必要です。

大手のコンサルティング会社|月100万円以上

大手のコンサルティング会社では、複数の専門家がチームで関わり、全社のAI戦略や大規模なプロジェクトを進めます。月額は100万円を超えることが多く、中小企業が最初の相談先として選ぶには負担が大きいでしょう。まずは月数万〜数十万円の顧問で方向を固め、必要になった段階で範囲を広げるほうが無駄が出にくくなります。

会社の規模別の月額の目安

月額は業種そのものではなく、AI顧問が見る範囲の広さで決まります。社員数が増えると対象の部署が増え、関わる人の役職も上がるため、同じ「相談中心型」でも月額は上の帯に寄っていきます。規模ごとに選ばれやすい形は次のとおりです。

社員数 選ばれやすい形 月額の目安 考え方
〜30人 相談中心型 5万〜15万円 経営者か兼任の担当者が1人で進めるため、判断を確かめられる相手がいれば足りることが多い
30〜100人 相談中心型〜伴走型 10万〜30万円 部署をまたいで広げる段になり、研修や社内ルールの整備まで頼む会社が増える
100〜300人 伴走型 20万〜50万円 複数の部署で同時に進めるため定例が増え、効果の報告も求められる
300人以上 実務まで任せる型 50万円以上 全社の方針づくりと経営層への報告が入り、担当者が複数人つく形になる

中小企業では、月10万〜30万円台の契約を選ぶケースが多く見られます。社員数が少なくても、複数の部署で同時に進めたい場合は上の帯になりますので、社員数だけで決めず、見てもらう部署の数と相談の量で判断しましょう。

料金体系の違い|月額固定・時間課金・成果報酬

料金体系の違い|月額固定・時間課金・成果報酬

AIの相談先への払い方は、月額固定だけではありません。料金体系ごとの特徴を知っておくと、自社に合う契約を選びやすくなります。

料金体系 払い方 向いている依頼 注意したい点
月額固定(顧問契約) 毎月決まった金額 相談しながら少しずつ進めたい 月に使える時間や回数の上限
時間課金・スポット 使った時間や回数の分だけ 単発の相談、契約前のセカンドオピニオン 回数が増えると割高になりやすい
成果報酬・成果連動 成果や稼働を確かめてから支払う 効果を数字で確かめながら進めたい 成果をどう測るか、誰が決めるか

月額固定|AI顧問の基本の形

AI顧問の多くは月額固定です。毎月の費用が決まるため予算を立てやすく、困ったときにすぐ相談できる安心感があります。顧問契約は、成果物の完成ではなく、相談や助言といった業務を行うことを約束する契約になっていることが一般的です。

気をつけたいのは、月に何時間・何回まで相談できるのかが決まっていない契約です。上限があいまいだと、思ったほど動いてもらえなかったり、逆に追加料金を求められたりする原因になります。

時間課金・スポット相談|1時間2万〜5万円程度が目安

単発の相談は、1時間2万〜5万円程度が目安です。研修や現状の診断を1回だけ頼む場合は、内容によって1回数万〜30万円程度になります。顧問契約を結ぶ前に、相性を確かめる目的で使うのもよい方法です。

一方で、相談の回数が増えていくと、月額固定より割高になりやすくなります。月に何度も相談する見込みがあるなら、月額の契約に切り替えたほうが総額を抑えられます。

成果報酬・成果連動|効果を確かめてから払う

成果報酬は、AIで作った仕組みが実際に動き、効果を確かめられたものに対して費用を払う形です。効果が出るかわからないものに先にお金を払う不安を小さくできます。当社AIBUILDERZも、システム構築を成果報酬型で行っており、業務アプリの構築費は事前にいただかず、実際に稼働させ、効果をご確認いただいてからお支払いが始まります。

成果報酬で契約するときは、何をもって成果とするのか、比べる前の数字を誰がどう測るのかを、契約の前に決めておくことが欠かせません。

月額以外にかかる初期費用・別途費用

AI顧問の初期費用は、無料のところから数十万円程度までさまざまです。最初に現状の分析や計画づくりを別のプロジェクトとして組む場合は、50万〜300万円程度かかることもあります。ほかにも、AIツールの利用料、訪問の交通費、研修の追加回、システムの開発費などが、月額とは別にかかることがあります。

見積もりを比べるときは、月額だけを見るのではなく、初期費用と月額を合わせた、最低契約期間の総額で比べましょう。

AI顧問の月額に含まれる支援、別料金になる支援

AI顧問の月額に含まれる支援、別料金になる支援

同じ月額でも、含まれる支援の範囲は会社ごとに違います。どこまでが月額の中で、どこからが別料金になりやすいのかを押さえておきましょう。

月額に含まれやすい支援

支援 内容
相談への対応 チャット・メールでの質問への回答、定例の打ち合わせ
方針づくり AIを使う業務の優先順位づけ、進め方の計画
ツールの選定 自社に合うAIツールの比較と、契約前の助言
情報の共有 新しいツールや機能、他業界での使われ方の情報
使い方の助言 指示文の書き方、社内で使うときの注意点

別料金になりやすい支援

一方で、まとまった作業時間がかかるものは、月額とは別に見積もられることが多くなります。代表的なのは、まとまった人数を対象にした研修、社内システムとAIをつなぐ開発、業務の自動化の仕組みづくり、社内の文書を読み込ませて答えるAI(RAG)の構築、AIツールそのものの利用料です。

相談の中で「それも作りましょう」と話が進み、あとから別の見積もりが届くことは珍しくありません。どこまでが月額で、どこからが別料金かを、契約の前に書面で確かめておきましょう。

社内研修・システム構築との線引き

研修とシステム構築は、AI顧問の月額に含めるか別にするかで、会社ごとの差が最も大きい部分です。たとえば研修は、「月1回の少人数の勉強会までは月額の中、全社向けの研修は別料金」のように線を引く会社がよくあります。

システム構築は、顧問とは別の契約になるのが一般的です。顧問の会社が自分で開発まで手がけるのか、開発は別の会社に頼むのかによって、話の進む速さも変わります。相談から開発までを同じ相手に頼みたいなら、開発の体制があるかどうかも確かめておきましょう。AIのシステムを作る費用の目安は、AI導入費用の相場でまとめています。

AI顧問の月額が変わる5つの要因

AI顧問の月額が変わる5つの要因

AI顧問の月額に幅があるのは、支援の量と質が会社ごとに違うためです。見積もりの金額が妥当かを判断するために、月額を左右する5つの要因を知っておきましょう。

打ち合わせの回数と時間

月額を最も大きく左右するのが、定例の打ち合わせの回数と時間です。月1回のオンラインの打ち合わせと、週1回の訪問では、担当者が使う時間が何倍も違います。訪問の場合は、移動の時間や交通費の分も上乗せされるのが一般的です。

見積もりが妥当かを確かめるには、月額を月の稼働時間で割って、1時間あたりに換算してみるのがわかりやすい方法です。タイプ別の目安は次のとおりです。

タイプ 月の稼働時間の目安 1時間あたりに換算すると
相談中心型 月2〜5時間程度 2万〜5万円程度
伴走型 月10〜20時間程度 1万5,000〜3万円程度
実務まで任せる型 月30〜60時間程度 1万5,000〜2万5,000円程度

稼働時間は打ち合わせだけでなく、資料づくりや調べものに使う時間も含めた目安です。任せる量が増えるほど、1時間あたりの単価は下がっていきます。単発の相談が1時間2万〜5万円程度ですから、相談が月に数回を超えるなら、月額の契約のほうが総額を抑えやすくなります。

チャット相談の範囲と返事の速さ

チャットで相談できる回数に上限があるか、返事がどのくらいで届くかも月額に影響します。「営業日の当日中に返事」のように速さを約束するプランほど、月額は高くなる傾向です。現場の社員も直接相談できるのか、窓口の担当者だけなのかも確かめておきましょう。

手を動かす作業を含むか

助言だけで終わるのか、ツールの設定や指示文の作成、資料づくりまで手を動かしてくれるのかで、月額は大きく変わります。同じ「月20万円」でも、助言だけの契約と作業まで含む契約では、中身がまったく違います。

企業の規模と対象の業務の広さ

対象が1つの部署か全社かによって、関わる人数も調整の手間も変わります。従業員が多い会社や、営業・経理・製造など複数の部署で同時に進めたい会社ほど、月額は高くなります。最初は1つの部署に絞ると、月額を抑えながら効果を確かめられます。

担当者の経歴と専門領域

AIの開発経験がある技術者か、業務改善の経験が長いコンサルタントか、特定の業界に詳しい人かによっても単価は変わります。経歴が豊富な人ほど月額は高くなりがちですが、自社の課題に合っていなければ意味がありません。肩書きより、自社と近い業務での経験があるかを見ることが大切です。

自社に合う月額帯がわかるセルフチェック

自社に合う月額帯がわかるセルフチェック

相場がわかっても、自社にどのタイプが合うのかは判断しにくいものです。相談の前に、次の5つの質問で必要な支援の範囲を確かめておきましょう。

5つの質問で必要な支援の範囲を見極める

それぞれの質問に、当てはまる点数をつけてください。

質問 1点 2点 3点
社内のAIの使われ方 一部の社員が毎日使っている 試した人がいる程度 ほとんど使われていない
AIを使いたい業務 1つに決まっている 候補がいくつかある まだ決まっていない
手を動かす作業 社内でできる 一部を手伝ってほしい 設定や仕組みづくりまで任せたい
対象の範囲 1つの部署 2〜3の部署 全社
社内の担当者 専任の担当者がいる 兼任の担当者がいる 担当者がいない

合計点で見る、合うタイプと月額の目安

5つの点数を足すと、合計は5〜15点になります。合計点ごとの目安は次のとおりです。

合計点 合うタイプ 月額の目安
5〜7点 相談中心型 5万〜15万円
8〜11点 伴走型 15万〜50万円
12〜15点 実務まで任せる型 50万〜100万円

点数は、依頼先を探すための入り口の目安です。たとえば点数が高くても、最初は1つの部署に絞ることで、伴走型の月額から始められる場合もあります。相談のときにこの点数を伝えると、依頼先ごとの提案の前提がそろいやすくなります。

AI顧問の費用対効果|採用や外注と比べる

AI顧問の費用対効果|採用や外注と比べる

AI顧問の月額が高いか安いかは、ほかの方法と比べてはじめて判断できます。社内でAIに詳しい人を採用する場合、受託開発に都度頼む場合と比べてみましょう。

社内でAI人材を採用する場合との比較

AIに詳しい人を正社員で採用すると、給与のほかに、社会保険料の会社の負担、採用にかかる費用、入社後の教育の時間がかかります。採用できるまでに時間がかかることや、1人の知識に頼りきりになりやすいことも考えておく必要があります。

比べる点 AI顧問 社内で採用
年間の費用 月額 × 12か月 年収 + 会社が負担する社会保険料 + 採用費
始めるまでの期間 契約すればすぐ 採用活動と入社までの期間がかかる
知識の幅 複数の会社や業界の情報がある 本人の経験の範囲に限られやすい
社内への定着 窓口の社員を育てないと残りにくい 社内に知識がたまりやすい

たとえば、月額15万円の顧問なら年間の費用は180万円です。年収600万円の人を採用すると仮定した場合、給与だけで年600万円かかり、ここに社会保険料や採用費が加わります(金額は計算の例です)。地域や職種ごとの賃金の目安は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)で調べられます。まずは顧問で進め方を固め、社内に担当者を育ててから採用を考える方法もあります。

受託開発へ都度頼む場合との比較

作りたいものが決まるたびに開発会社へ頼む方法もあります。作るものがはっきりしていれば効率のよい方法ですが、「何を作るべきか」「既存のツールで足りないか」を自社で判断する必要があります。この判断を誤ると、使われないシステムに費用をかけることになりかねません。

AI顧問がいれば、開発を頼む前に「本当に作る必要があるか」「どのくらいの規模で始めるか」を相談できます。開発の見積もりが妥当かを、第三者の目で見てもらえるのも利点です。

月額費用の元が取れるかを試算する3つの手順

中小機構の調査では、AIを導入した中小企業が感じた効果として「業務効率化/作業時間の短縮」が83.2%と最も多く挙がっています(出典:中小機構)。まずは減らせる作業時間をお金に換えて、月額と比べるのがわかりやすい方法です。

手順 計算 例
1. 減らせる時間を出す 1回の作業時間 × 月の回数 × 人数 1回20分の作業 × 月60回 × 5人 = 月100時間
2. お金に換える 減らせる時間 × 1時間あたりの人件費 100時間 × 3,000円 = 月30万円
3. 月額と比べる 月の効果 ÷ 月額 30万円 ÷ 月額20万円 = 1.5倍

例の金額は、計算の流れを示すための仮の数字です。実際には、最初の数か月は方針づくりや社内の準備が中心になり、作業時間はすぐには減りません。初めの数か月だけで判断せず、半年から1年の効果で比べることが大切です。

どの業務でどのくらい効果が出ているかは、ほかの会社の進め方を見ると見当がつけやすくなります。業種・業務別の例は中小企業のAI活用事例でまとめています。

AI顧問の選び方|同じ条件で比べる5つのポイント

AI顧問の選び方|同じ条件で比べる5つのポイント

AI顧問を選ぶときは、月額の安さだけで決めず、支援の中身と契約の条件をそろえて比べることが欠かせません。公式サイトで料金を公開している会社の比較は、AIコンサル費用の相場と料金体系でまとめています。

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AIBUILDERZ|AI導入支援サービス

システム構築は成果報酬型。AI研修から導入・構築・定着まで一気通貫で支援

AIBUILDERZ

AI研修からシステムの導入・構築・定着まで、一気通貫で支援するサービスです。業務アプリの構築費は事前にいただかず、実際に稼働させ、効果をご確認いただいてからお支払いが始まります。成果報酬型での対応は、当社が小規模と定義するシステムが対象です。

  • 業種・規模を問わず支援どの業務からAIやシステムに置き換えるかを一緒に決め、効果の大きい業務から順に進めます。
  • システム構築は成果報酬型業務アプリの構築費は事前にいただきません。稼働させ、効果をご確認いただいてからお支払いが始まります。
  • AI導入の効果を可視化置き換える業務を一覧にし、導入前後の時間から、空いた時間とかからなくなった費用を毎月記録します。
  • 小さく始めて、リスクを管理影響の小さい業務から始め、AIの実行結果は担当者が確認・承認してから反映します。

実績と経歴を確かめる

まずは、担当者が自社と近い業種や業務でAIを使った経験があるかを確かめます。会社の実績だけでなく、実際に担当する人の経歴を聞くことが大切です。営業の担当者と実際に支援する担当者が違うこともあるため、契約の前に一度は話しておきましょう。

月に何をどこまでしてもらえるかを確かめる

定例の打ち合わせの回数と時間、チャット相談の上限、手を動かす作業の範囲を、具体的な数字で確かめます。「必要に応じて対応」のようなあいまいな書き方は、あとで認識のずれが生まれやすい部分です。

契約期間と解約の条件を確かめる

AI顧問では、3〜6か月程度の最低契約期間を設けている例がよく見られます。最低契約期間、途中で解約するときの条件、自動で更新されるかどうかを、契約書で確かめておきましょう。最初は短い期間で始めて、相性を見てから延ばせる契約だと安心です。

報告と成果物の頻度を確かめる

毎月の報告書があるか、打ち合わせの記録や作った指示文・マニュアルが自社に残るかを確かめます。成果物が手元に残れば、担当者が変わったり契約を終えたりしても、社内で続けられます。

見積もりを同じ条件にそろえて比べる

見積もりは2〜3社から取り、次の項目をそろえて比べます。書かれていない項目があれば、質問して埋めておきましょう。

項目 そろえること
月額と税 税別か税込か、月額に含まれる時間や回数
初期費用 有無と金額、何の作業の費用か
支援の範囲 相談・方針づくり・研修・設定・開発のうち、どこまでが月額か
別料金の条件 どんな作業が追加の見積もりになるか
契約期間 最低契約期間、途中解約、自動更新
成果物 報告書、マニュアル、指示文などが自社に残るか
担当者 実際に支援する人と、その経歴

同じ資料と同じ質問で見積もりを取ると、金額の差の理由が見えてきます。セルフチェックの点数を添えて依頼すると、前提もそろいやすくなります。

AI顧問に依頼する前に整理しておくこと

AI顧問に依頼する前に整理しておくこと

相談の前に少し準備しておくだけで、初回の打ち合わせの中身が濃くなり、見積もりの精度も上がります。

解決したい課題と目的を1つに絞る

「AIで何かできないか」という相談でも構いませんが、困っている業務を1つ挙げられると話が早く進みます。たとえば「見積書の作成に毎月何時間かかっている」「問い合わせへの返信が追いつかない」のように、誰が、どの業務に、どれだけ時間を使っているかを書き出しておきましょう。

社内の窓口と体制を決める

AI顧問とやりとりする社内の窓口を1人決めます。兼任でも構いませんが、打ち合わせに出て、決まったことを社内に広める役割を担える人が向いています。経営者がどこまで関わるのか、決裁が必要なときに誰が判断するのかも決めておくと、進みが止まりにくくなります。

依頼先にそのまま聞ける質問リスト

初回の相談や見積もりのときに、次の10の質問をそのまま使ってください。答え方を比べると、依頼先の違いがよくわかります。

質問 確かめたいこと
1. 月額に含まれる打ち合わせの回数と時間は? 支援の量
2. チャット相談に回数の上限はありますか? 気軽に聞ける範囲
3. ツールの設定や指示文の作成もしてもらえますか? 手を動かす作業の有無
4. 別料金になるのはどんな作業ですか? 追加費用の条件
5. 初期費用はかかりますか?何の費用ですか? 総額
6. 実際に担当するのはどなたで、どんな経験がありますか? 担当者の経歴
7. 当社と近い業種や業務での支援はありますか? 業務への理解
8. 最低契約期間と途中解約の条件は? 契約の縛り
9. 毎月どんな報告や成果物をもらえますか? 社内に残るもの
10. 開発が必要になったら、どう進めますか? 開発の体制と進め方

AI顧問で失敗しやすい4つのパターン

AI顧問で失敗しやすい4つのパターン

AI顧問の月額を払い続けても成果が出ないのには、よくある形があります。契約の前に知っておけば、多くは避けられます。

相談するだけで、現場が変わらない

打ち合わせでは良い助言をもらえるのに、社内で実行する人がいないため、何も変わらないまま月日が過ぎるパターンです。毎回の打ち合わせで、次の打ち合わせまでに誰が何をするかを決めておきましょう。

月に何をするかがあいまいなまま契約する

支援の範囲を決めないまま契約し、「これは月額に入っていない」と追加の費用がかかったり、期待したほど動いてもらえなかったりするパターンです。打ち合わせの回数や作業の範囲を、契約書や見積書に書いてもらいましょう。

安さだけで選び、手が足りなくなる

月額が安い相談中心型を選んだものの、社内に手を動かせる人がおらず、結局進まないパターンです。安い月額で長く続けるより、必要な期間だけ伴走型を使うほうが、総額では安く済むこともあります。

任せきりで、社内に知識が残らない

作業をすべて任せた結果、契約を終えると誰も仕組みを直せなくなるパターンです。契約の初めに、社内に何を残すかを決めておくことが一番の対策です。指示文やマニュアルを自社のものとして受け取り、窓口の社員が少しずつ自分で回せるようにしていきましょう。

AI顧問の相談から契約、見直しまでの流れ

AI顧問の相談から契約、見直しまでの流れ

AI顧問は、次の5つのステップで進めるとスムーズです。契約したあとも、決まった時期に支援の範囲を見直すことで、月額を無駄にせずに済みます。

01

課題を書き出し、セルフチェックをする

困っている業務と、そこにかかっている時間を書き出します。セルフチェックで、合いそうなタイプと月額の目安をつかんでおきます。

02

初回の相談とヒアリング

2〜3社に相談し、課題と社内の体制を伝えます。質問リストを使って、支援の範囲や担当者の経験を確かめます。

03

提案と見積もりを同じ条件で比べる

月額、初期費用、支援の範囲、別料金の条件、契約期間をそろえて比べます。最低契約期間の総額で判断します。

04

1つの業務から始める

契約したら、まずは1つの部署・1つの業務に絞って始めます。最初の打ち合わせで、何がどうなれば成功とするかを決めておきます。

05

3か月ごとに範囲と月額を見直す

減った作業時間や、使っている社員の数を確かめ、支援の範囲を広げるか、相談中心に切り替えるかを判断します。

内製化や開発の依頼へ移る時期の判断基準

AI顧問の目的は、いずれ自社だけで回せる状態をつくることです。顧問契約をずっと同じ形で続ける必要はありません。次のような変化が見えたら、契約の形を見直す時期です。

見えてきた変化 次の一手
社内の質問が、ツールの操作のことばかりになった 相談中心型の軽い契約に切り替える
社内に推進役が育ち、ルールの見直しを自分たちで回せる スポット相談に切り替える
自動化したい業務と要件が1枚にまとまった システムの開発をプロジェクトとして依頼する
3か月続けても、定例で話すことが出てこない 契約の範囲を見直すか、いったん止める

反対に、相談したいことが毎月続けて出てきている間は、顧問契約を続けたほうが単発で頼むより割安になります。やめる・続けるを感覚で決めず、3か月ごとの見直しのときに、この表と効果の数字を並べて判断しましょう。システムの開発を頼む段になったときの費用はAI導入の費用相場でまとめています。

AI顧問の月額費用に関するよくある質問

AI顧問の月額費用に関するよくある質問
Q. AI顧問の月額は最低いくらから頼めますか?
チャットでの相談と月1回程度の打ち合わせが中心の相談中心型なら、月5万〜15万円程度が目安です。月額がさらに低いプランもありますが、相談できる回数や時間が限られることが多いため、中身を確かめてから選びましょう。
Q. 契約期間に縛りはありますか?
3〜6か月程度の最低契約期間を設けている例がよく見られます。最低契約期間、途中解約の条件、自動更新の有無は会社ごとに違うため、契約書で確かめてください。
Q. 従業員の少ない会社でも依頼できますか?
依頼できます。少人数の会社ほど社内にAIに詳しい人がいないことが多く、相談できる相手がいる効果は大きくなります。対象の業務を1つに絞れば、月額を抑えて始められます。
Q. 途中で支援の範囲を変えられますか?
多くの場合、相談のうえで変えられます。最初は伴走型で始め、社内で回せるようになったら相談中心型に切り替えるといった使い方もあります。範囲を変える条件や時期は、契約の前に確かめておきましょう。
Q. AI顧問とAIコンサルティングは、どちらを選べばよいですか?
何から始めるかを相談しながら少しずつ進めたいならAI顧問、期間を決めて全社の戦略や計画をまとめたいならAIコンサルティングが向いています。費用の違いはAIコンサル費用の相場と料金体系でまとめています。
Q. 打ち合わせは訪問とオンラインで料金が変わりますか?
変わることが多いです。訪問では移動の時間や交通費の分が上乗せされるのが一般的です。普段はオンラインで、節目だけ訪問してもらう形にすると、月額を抑えやすくなります。
Q. AI顧問だけで、システムの開発まで頼めますか?
会社によって違います。開発の体制を持つ会社もあれば、相談だけに絞る会社もあります。開発は顧問の月額とは別の契約になるのが一般的なため、開発まで見込むなら、その進め方と費用の考え方を最初に確かめておきましょう。
Q. 効果が出なかった場合は解約できますか?
最低契約期間を過ぎれば解約できる契約が一般的です。効果を判断するために、契約の初めに「何がどうなれば成功か」を決め、3か月ごとに確かめると、続けるかどうかを判断しやすくなります。

まとめ

まとめ

AI顧問の月額相場は、相談中心型の月5万円前後から、大手のコンサルティング会社の月100万円以上まで幅があります。金額だけで選ばず、自社に必要な支援の範囲を決めてから、同じ条件で依頼先を比べることが、無駄のない選び方です。最後に、本記事のポイントを振り返ります。

01
AI顧問の月額の目安は、相談中心型で5万〜15万円、伴走型で15万〜50万円、実務まで任せる型で50万〜100万円
02
研修やシステムの開発は別料金になりやすい。月額に含まれる範囲を契約の前に書面で確かめる
03
月額は打ち合わせの回数、手を動かす作業の有無、対象の業務の広さ、担当者の経歴で変わる
04
セルフチェックで合うタイプを見極め、質問リストと同じ条件の見積もりで2〜3社を比べる
05
費用対効果は採用や外注とも比べ、半年から1年の効果と、社内に残るもので判断する

AIの導入にかかる費用の全体像は AI導入費用の相場 もあわせてご覧ください。