生成AIを社員に配ってみたものの、使っているのは一部の人だけ。システムづくりを外部に頼むと、少し直すたびに見積もりと待ち時間が発生する。いずれは社内でAIを回せるようにしたいけれど、AI内製化を何から始めればよいのか、どこまで外部に頼ってよいのかがわからない。AIの内製化を考え始めた企業から、よく聞かれる悩みです。IPA(情報処理推進機構)の調査でも、AIの導入・運用上の課題として「専門人材が不足している」と答えた企業が50.1%で最も多く、生成AIが部署の業務プロセスに組み込まれている企業は11.9%にとどまっています(出典:IPA『DX動向2026』)。

そこで本記事では、AI内製化の意味と外注との違い、いま求められている理由、メリットと注意点、内製・併用・外注を決めるセルフチェック、進め方と活用の場面、体制・人材の育て方、費用の目安と試算の例、AI内製化支援会社の選び方と主な会社までをまとめました。外部の力を借りながら、社内でAIを使い続けられる状態をつくりたい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 外注との違いと向く業務の分け方
  • 内製化を進める手順と体制・人材
  • 費用の目安と支援会社の選び方
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この記事の監修者

AIBUILDERZ編集部

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AI導入支援サービス「AIBUILDERZ」を運営するチームです。AI研修からシステムの導入・構築・定着まで、企業のAI導入を一気通貫で支援しています。

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AI内製化とは|外注との違い

AI内製化とは|外注との違い

AI内製化とは、AIを使った業務の仕組みを、企画から運用・改善まで社内で回せるようにすることです。まずは言葉の意味と、外注やAI内製化支援との違いを整理しておきましょう。

AI内製化の意味

AI内製化とは、AIを使った業務の仕組みを、企画から構築、運用、改善まで自社の社員で回せるようにすることです。生成AIのツールを契約するだけでなく、どの業務に使うかを決め、業務の流れに組み込み、うまくいかないところを自分たちで直せる状態を目指します。

ここでいう「自社で回せる」は、すべてを自前で作るという意味ではありません。高度なモデルの開発のように専門性の高い部分は外部に任せつつ、日々の運用と改善は社内で行う形も、立派な内製化です。

AI内製化支援とは

AI内製化支援とは、外部の支援会社が社内のチームと一緒に最初の仕組みを作りながら、進め方やノウハウを社員に引き継いでいくサービスです。研修だけ、開発だけで終わらせず、業務の整理、試作、運用のルールづくり、担当者の育成までを伴走するのが一般的です。

外注との一番の違いは、ゴールの置き方です。内製化支援は、作ってもらうことではなく、自社で作り直せる力を社内に残すことが目的です。そのため、支援の終わり方まで最初に決めておくのが特徴です。

AI内製化支援で受けられる内容

支援の中身は会社によって違いますが、多くは次のような内容を組み合わせて提供されています。どこまでを頼み、どこからを社内で担うかを決めるときの目安にしてください。

支援の内容 主にすること 社内に残るもの
業務の整理 AIに任せる業務を洗い出し、効果と難しさで優先順位をつける 取り組む業務の一覧と順番
試作と構築 担当者と並んで最初の仕組みを作り、実際の業務で試す 動く仕組みと、その直し方
ルールづくり 入力してよい情報、答えの確かめ方、権限の決め方を整える 社内の利用ルール
育成 全社員向けの研修と、担当者向けの実習を組み合わせる AIを使える社員
引き継ぎ 手順書やプロンプトを文書にし、外部の関わりを段階的に減らす 手順書・プロンプト・改善の仕組み

外注・内製化支援・内製の比較

AIの仕組みづくりの進め方は、大きく3つに分けられます。体制・費用・スピード・ノウハウの残り方を並べると、次のようになります。

比べる点 外注(受託開発) 内製化支援 完全内製
目的 完成品を納品してもらう 作る力を社内に移す 社内だけで作る
主導するのは 外部の会社 最初は外部、徐々に社内 自社
立ち上がりの速さ 速い 中くらい 遅い
改善のしかた そのつど発注する 社内で直せるようになる 社内で直す
費用のかかり方 構築費と、改善のたびの追加費用 支援の期間中の費用と、社内の工数 人件費とツール費が中心
ノウハウ 社内に残りにくい 社内に残る 社内に残る
向いている場面 一度作れば変更の少ない仕組み 社内に経験者がいないが、自社で回したい 社内に開発と運用の経験者がいる

社内にAIの経験者がいない企業が、いきなり完全内製を目指すのは現実的ではありません。多くの場合は、内製化支援を使って最初の1〜2業務を一緒に作り、その後に社内へ移していく流れになります。

AIツールの導入との違い

ChatGPTやCopilotなどのAIツールを全社に配ることは、内製化の入口にすぎません。ツールを配っても、使い方が社員ごとにばらばらで、業務の手順が変わらなければ、効果は一部の人にとどまります。

AI内製化では、ツールの導入に加えて「どの業務に使うか」「誰が改善を続けるか」「どんなルールで使うか」まで社内で決め、回し続けられる状態を作ります。ツールの費用や導入全体の相場は AI導入の費用相場 で詳しく解説しています。

AI内製化が求められている理由

AI内製化が求められている理由

IPAが2026年7月に公表した『DX動向2026』(国内企業1,799社が回答、調査期間は2026年4月中旬〜6月中旬)の数字から、多くの企業が内製化を考え始めている背景を見ていきます。

生成AIの利用が個人の範囲にとどまっている

生成AIを導入・試験利用・検討している企業に、組織での使われ方を聞いた結果は次のとおりです。

生成AIの使われ方 回答の割合
個人で業務利用している 63.3%
個人や部署で試験利用している 44.8%
全社的なサービスに組み込まれている 18.6%
部署の業務プロセスに組み込まれている 11.9%

出典:IPA『DX動向2026』本文 図表3-6

個人が使うところまでは進んでいても、業務の手順に組み込めている企業はまだ少数です。足りないのはツールではなく、業務に組み込んで使い続けるための人と仕組みです。ここを社内で回せるようにするのが、内製化の中心になります。

AIを進める専門人材が足りない

同じ調査で、AIの導入・運用上の課題として最も多かったのは「専門人材が不足している」(50.1%)でした。次いで「生成AIの効果やリスクに関する理解が不足している」(45.8%)、「適切な利用を管理するためのルールや基準の作成が難しい」(39.7%)が続きます。

DXを進める人材の「量」が「やや不足」「大幅に不足」と答えた企業も合わせて85.5%にのぼり、従業員100人以下の企業でも6割を超えています。採用だけで人材をそろえるのは難しく、社内の人を育てながら進める内製化に目が向いているのは、このためです。

改善の回数が増え、外注では追いつきにくい

生成AIを使った仕組みは、一度作って終わりではありません。プロンプトの調整、参照する資料の差し替え、新しいモデルへの切り替えなど、小さな改善を何度もくり返すことで精度が上がります。

そのたびに外部へ発注していると、見積もりと契約の手続きで時間がかかり、費用も積み上がります。現場の判断ですぐに直せる体制があるかどうかが、AIの効果を左右するようになってきました。

AIを専門に推進する体制がまだ少ない

AIの導入・活用を主導しているのは「IT部門の長」が46.0%で最も多く、「経営層」は32.1%、「CAIO(最高AI責任者)」は2.9%、「CAIO以外の専任者」は9.8%にとどまりました。多くの企業で、AIの推進はIT部門の仕事の一部として行われているのが現状です。

AIの活用を全社に広げるには、専任か兼任かを問わず、推進役と業務の担当者がそろったチームが欠かせません。その体制づくりを外部の力を借りて進めるのが、内製化支援の役割のひとつです。

AI内製化のメリット

AI内製化のメリット

AIを内製化すると、外注だけで進める場合と比べて、次のようなメリットがあります。

ノウハウが社内に残る

どの業務にどう使うとうまくいくのか、どんな指示を出すと答えの質が上がるのかといった知見が、社員の中に積み上がります。担当者が変わっても手順とルールが残っていれば、同じ品質で使い続けられます。

改善を自分たちのペースで回せる

現場で「ここを直したい」と気づいたときに、発注や契約を待たずにその日のうちに直せます。小さな改善を重ねられるので、使われ続ける仕組みになりやすいのが特長です。

長い目で見ると費用を抑えやすい

立ち上げの時期には研修や支援の費用がかかりますが、改善のたびに外部へ支払う費用は減っていきます。変更の多い業務ほど、2〜3年の総額で見たときに差が出やすくなります。具体的な計算は、後半の内製化と外注のコスト試算の例で紹介します。

自社のデータを自社で管理できる

顧客情報や社内の資料をどこまでAIに渡すか、誰が見られるようにするかを、自社の方針で決めて管理できます。外部に渡すデータの範囲を最小限にできるのも利点です。

業務をよく知る社員がAIを使えるようになる

自社の業務やお客様を一番よく知っているのは社員です。その社員がAIの使い方を身につけると、外部の会社では気づきにくい使い道が現場から出てくるようになります。

AI内製化のデメリットと注意点

AI内製化のデメリットと注意点

一方で、AI内製化には次のような負担もあります。始める前に知っておき、対策を用意しておきましょう。

人材の育成に時間がかかる

AIを業務に組み込める人は、短い研修だけでは育ちません。実際の業務で試し、失敗しながら覚える期間が必要です。育成の時間を業務の一部として認めないと、担当者の通常業務が圧迫されて止まってしまいます。

立ち上がりが遅くなりやすい

慣れていない社員が進めるため、最初の仕組みができるまでの期間は外注より長くなりがちです。早く成果を出したい業務は、最初だけ外部に作ってもらい、運用から社内に移す方法もあります。

変化の速い技術を追い続ける

生成AIは、モデルもツールも数か月単位で入れ替わります。新しい機能を試し、自社で使うかどうかを判断する役割を、社内の誰かが持ち続ける必要があります。

品質とセキュリティの責任を自社で負う

外注なら契約で決められる品質の基準や情報の扱いも、内製化では自社で決めて守る必要があります。入力してよい情報、AIの答えを誰が確かめるか、問題が起きたときの対応を、使い始める前にルールにしておきましょう。国のAI事業者ガイドライン(総務省・経済産業省『AI事業者ガイドライン』)も、ルールづくりの参考になります。

こうした負担を一度に背負う必要はありません。最初から全部を自社で抱えず、外部の力を借りながら段階的に社内へ移すことが大切です。

内製化する業務と外部に任せる業務の分け方

内製化する業務と外部に任せる業務の分け方

AI内製化は、すべての業務を自社で抱えることではありません。業務ごとに、社内で回すか、外部に任せるか、両方を組み合わせるかを分けて考えます。

内製化に向いている業務

社内の問い合わせ対応、提案書や報告書の下書き、議事録のまとめ、社内資料の検索など、自社の知識を使い、日々の業務の中で何度も直していく業務は、内製化の効果が大きくなります。現場の声をすぐに反映できることが、そのまま使いやすさにつながるためです。

外部に任せたほうがよい業務

画像認識や需要予測のように専用のモデルを作る開発、基幹システムとの大がかりな連携、セキュリティの診断などは、専門性が高く、社内で経験を積む機会も多くありません。こうした部分は外部の専門家に任せ、社内では要件を決めて結果を確かめる役に回るほうが効率的です。

判断の目安

迷ったときは、次の表で業務を当てはめてみてください。

業務の特徴 おすすめの進め方 業務の例
変更が多く、自社の知識が必要 内製化する 社内問い合わせ、提案書の下書き、社内資料の検索
変更が多いが、社内に経験者がいない 内製化支援で一緒に作り、運用から社内に移す 業務の自動化、AIエージェントの試作
変更が少なく、専門性が高い 外部に任せる 専用モデルの開発、基幹システムとの連携
どの会社でも同じ使い方でよい 既製のサービスを使う 文字起こし、翻訳、一般的な文章の校正

目安は、何度も直す業務ほど内製化し、専門性が高く変化の少ないものは外部に任せることです。

内製と外注を組み合わせる進め方

実際には、1つの業務の中でも「外部が作る部分」と「社内が直す部分」を分けて進めることが多くなります。たとえば、社内資料を検索して答える仕組みなら、土台となる環境の構築や基幹システムとのつなぎ込みは外部に頼み、参照する資料の入れ替えやプロンプトの調整は担当者が行う、という分け方です。

組み合わせるときは、作業を始める前に「どの作業を、いつから社内が担うか」を表にしておきます。外部の担当者が作業するときに社内の担当者が横で一緒に手を動かし、終わったら手順を文書に残す。この流れを続けると、外部の作業が少しずつ社内に移っていきます。

内製化を急がないほうがよいケース

AIを使いたい業務が一時的なものだけの場合、社内で担当者の時間をまったく確保できない場合、扱うデータの管理体制が整っていない場合は、内製化を急ぐと負担ばかりが大きくなります。まずは既製のサービスや外注で効果を確かめ、使い続けたい業務が見えてから内製化を考えても遅くはありません。

また、経営層が目的を決めないまま「とりあえず社内で作ってみる」と始めるのも避けたい進め方です。何の時間を減らしたいのかが決まっていないと、作ったものの良し悪しを判断できないためです。

内製・併用・外注を決めるセルフチェック

取り組みたい業務を1つ思い浮かべ、次の6つの観点で0〜2点をつけてみてください。合計点で、内製・併用・外注のどれが合っているかの目安がわかります。

観点 2点 1点 0点
直す回数 月に何度も直す 数か月に1回くらい 一度作ればほぼ直さない
自社だけの知識 社内の資料や判断の基準が欠かせない 一部で必要 どの会社でも同じ使い方でよい
担当者の時間 2人以上が業務の一部として時間を取れる 1人が少しだけ取れる ほとんど取れない
専門的な開発 既製のツールの組み合わせで足りる 一部に開発が必要 専用のモデルや大がかりな連携が中心
データの扱い 社外に出しにくい情報を多く扱う 一部に含まれる 特に制約はない
使う期間 3年以上使い続ける 1〜2年 一時的

合計は0〜12点になります。点数ごとの目安は次のとおりです。

合計点 合っている進め方 最初の一歩
8〜12点 内製化(最初は支援を使う) 担当者を決め、内製化支援の会社と最初の仕組みを一緒に作る
4〜7点 併用 構築は外部に頼み、運用と小さな改善から社内に移す
0〜3点 外注・既製のサービス 既製のサービスか外注で効果を確かめ、使い続けるかを判断する

点数はあくまで判断の入り口です。「担当者の時間」が0点の場合は、ほかの点数が高くても、時間を確保できるまでは併用から始めるのが無難です。

AI内製化の4つの段階

AI内製化の4つの段階

内製化は、ある日を境に切り替わるものではありません。外部への頼り方を少しずつ減らしながら、次の4つの段階で進んでいきます。自社がいまどこにいるかを確かめてから、次の段階を目指しましょう。

段階1 外部が主導する

企画も構築も外部の会社が主導し、社内は業務の説明と確認を行う段階です。この段階の目的は、社内に「動くAIの事例」を1つ作ることです。あわせて、社内の担当者を決めておきます。

段階2 外部と役割を分ける

運用と小さな改善は社内の担当者が行い、新しい仕組みづくりは外部と一緒に進める段階です。担当者が外部の人と同じ作業を横で行い、手順とプロンプトを文書に残していきます。

段階3 社内が主導する

新しい業務へのAIの導入を、社内で企画して進める段階です。外部には、難しいところの相談や技術的な確認だけを頼みます。担当者を2〜3人に増やし、1人が抜けても止まらない体制にします。

段階4 社内で自走する

複数の業務でAIが動き、改善も横展開も社内で回っている段階です。外部には、専門性の高い開発や年に数回の相談だけを頼みます。ここが、内製化のひとまずのゴールです。

自社の段階を確かめるセルフチェック

次の問いに「はい」がいくつあるかで、いまの段階の目安がわかります。

問い 「はい」なら
AIを業務で使う担当者が決まっている 段階1の条件を満たしている
プロンプトや手順を、担当者が自分で直している 段階2に入っている
手順とルールが文書になっていて、ほかの人も読める 段階2の条件を満たしている
新しい業務へのAIの導入を、社内で企画したことがある 段階3に入っている
担当者が2人以上いて、1人が抜けても運用が止まらない 段階3の条件を満たしている
外部に頼むのは、専門的な開発と相談だけになっている 段階4に入っている

AI内製化の進め方6ステップ

AI内製化の進め方6ステップ

AI内製化は、一度に広げず、1つの業務で成功してから次へ進むのが基本です。内製化支援を使う場合も、次の6つのステップで進めると、社内に力が残りやすくなります。

01

目的と、最初の1業務を決める

「どの業務の、何の時間を減らしたいか」を決め、効果が見えやすく、失敗しても影響の小さい業務を1つ選びます。今の作業時間も測っておきます。

02

推進役と担当者を決める

経営層から推進役を1人、業務をよく知る担当者を2人以上選びます。AIに使う時間を、業務の一部として認めることも伝えます。

03

使うルールと環境を整える

入力してよい情報、答えの確かめ方、使うツールを決めます。法人向けのプランなど、情報の扱いを管理できる環境を用意します。

04

外部と一緒に最初の仕組みを作る

支援会社と担当者が並んで作業し、最初の仕組みを作ります。作りながら、直し方と手順を担当者に引き継いでもらいます。

05

効果を測り、社内で改善する

導入前と後の作業時間を比べ、改善は担当者が中心になって行います。支援会社には、つまずいたところの相談だけを頼むようにしていきます。

06

2つ目の業務から社内主導で広げる

1つ目で作った手順を手本に、2つ目の業務は社内が主導して進めます。うまくいった使い方は社内で共有し、ほかの部署へ広げます。

小さく試すPoCの設計と本番へ進む基準

最初の仕組みは、いきなり本番として作らず、期間を区切った試験導入(PoC)で確かめます。PoCを始める前に、次の4つを決めておくと、試作のくり返しで終わるのを防げます。

決めること 決め方の例
試す範囲 1つの部署の、1つの業務に絞る
期間 1〜3か月など、終わりの日を決める
本番に進む基準 作業時間が今より何割減ったら進むか、答えの正しさをどこまで求めるか
やめる基準 期間内に基準に届かなかったら、対象の業務を変えるか見送る

内製化のためのPoCでは、効果を確かめるだけでなく、担当者が自分で直せるかどうかも見ておきます。PoCの進め方は AIのPoCとは で詳しく解説しています。

ツールと開発環境の選び方

内製化で使う道具は、支援が終わったあとも社員が扱えるかどうかで選びます。大きく分けると、次の3つの層を組み合わせることになります。

層 主な選択肢 選ぶときの観点
使うAI(モデル) ChatGPT・Claude・Geminiなどの法人向けプラン、クラウドのAIサービス 入力した情報が学習に使われない設定か、管理者が利用状況を見られるか
業務の流れをつくる道具 ノーコード・ローコードのワークフローツール、AIエージェントの作成ツール プログラミングができない担当者でも直せるか
社内の知識をつなぐ仕組み 社内資料を検索して答える仕組み(RAG)、既存の文書管理ツールとの連携 資料の追加や差し替えを社内でできるか、閲覧の権限を分けられるか

IPAの調査でも、AI導入・運用上の課題として「入力した情報が漏えいするリスクがある」を挙げた企業が31.0%ありました(出典:IPA『DX動向2026』本文 図表3-16)。機能の多さよりも、情報の扱いを社内で管理できるか、担当者が直せるかを優先して選びましょう。

成果を測る指標の決め方

内製化がうまく進んでいるかは、業務の効果と、社内に力が残っているかの両方で見ます。次のような指標を、段階に合わせて選んでおくと判断がぶれません。

見るもの 指標の例
業務の効果 対象の業務の作業時間、処理の件数、やり直しの件数
使われ方 実際に使っている社員の数、使われた回数
社内に残った力 担当者だけで行った改善の回数、外部に頼んだ作業の数
広がり AIを使っている業務や部署の数

特に「社内に残った力」の指標は、外注では測らないものです。外部に頼んだ作業の数が月ごとに減っているかを見ると、内製化の進み具合がわかります。

期間の目安

既存の生成AIツールを使って1つの業務に組み込むだけなら、1〜3か月ほどで形になることが多いでしょう。外部と一緒に仕組みを作り、担当者が自分で改善できるようになるまでは、6か月から1年程度を見ておくと安心です。専用のシステムの開発を含む場合は、さらに長くなります。

支援を終える条件を先に決める

内製化支援で最も多い失敗は、支援がいつまでも続き、社内に移らないことです。「担当者だけで改善を1か月回せたら、支援は相談だけにする」のように、段階ごとに外部の関わりを減らす条件を決めておきましょう。

支援を終える時期と条件は、契約の前に支援会社と決めておくことが大切です。終わり方が書かれていない提案は、内製化ではなく外注の延長になりがちです。

AI内製化の活用シーン

AI内製化の活用シーン

AI内製化は、どんな業務から始めると成果が出やすいのでしょうか。社内で直しながら使い続ける業務を中心に、よく選ばれる場面を紹介します。

社内の問い合わせ対応と資料の検索

就業規則や経費の精算方法、製品の仕様など、社内の資料を読み込ませて質問に答える仕組みです。資料が増えたり変わったりするたびに中身を入れ替える必要があるため、社内で更新できる体制が欠かせません。最初の題材として選ばれることが多い業務です。

提案書・報告書・議事録などの文書づくり

過去の提案書や社内のひな形をもとに下書きを作る、会議の記録から議事録をまとめる、といった使い方です。会社ごとの書き方の決まりを反映させるには、現場の担当者がプロンプトやひな形を少しずつ直していくのが近道です。

定型業務の自動化とAIエージェント

メールの内容を読んで担当者に振り分ける、受け取った書類から必要な項目を抜き出して表にまとめる、といった定型の流れをAIに任せる使い方です。ノーコードのワークフローツールを使えば、業務を知る担当者が自分で流れを組み、直せるようになります。

需要予測・データ分析

過去の売上や在庫のデータから先の需要を見込み、仕入れや生産の計画に使う場面です。予測のモデルづくりは専門性が高いため外部に頼み、データの更新や結果の読み方、計画への反映は社内で担う、という分け方がよく選ばれます。

他社の取り組み事例の調べ方

中小機構の調査では、AI・ITの導入にあたって「成功事例や活用事例などの情報」が不足していると答えた中小企業が83.3%にのぼりました(出典:中小機構『中小企業のAI等の利活用に係る実態調査』2026年3月)。事例を調べるときは、企業や官公庁が公式に発表している情報を選び、いつの取り組みか、どの業務で何が変わったかを確かめましょう。中小企業の事例は 中小企業のAI活用事例 でまとめています。

AI内製化に必要な体制と人材

AI内製化に必要な体制と人材

AI内製化を進めるには、どんな人が何人必要なのでしょうか。国の人材の定義と、小さく始める場合の体制、人材の育て方と採用の考え方を紹介します。

必要になる役割

経済産業省とIPAがまとめた「DX推進スキル標準」では、DXを進める人材を、ビジネスアーキテクト・デザイナー・データサイエンティスト・データマネジメント・ソフトウェアエンジニア・サイバーセキュリティの6つの類型に分けています(出典:IPA『DX推進スキル標準(DSS-P)概要』)。内製化に当てはめると、次のような役割になります。

AI内製化での役割 主な仕事 近い類型
推進役 目的と優先順位を決め、部署をまたいで調整する。外部の支援会社との窓口になる ビジネスアーキテクト
業務の担当者 AIに任せる業務の手順を決め、答えの質を確かめ、現場の声を集める (各部署の社員)
作り手 プロンプトや業務の自動化、AIエージェントを作り、直す ソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト
データの管理 AIに使う社内の資料やデータを整え、使える範囲を決める データマネジメント
ルールと安全の管理 入力してよい情報や権限を決め、問題が起きたときに対応する サイバーセキュリティ

小さく始めるなら3人から

最初から専任のチームを作る必要はありません。推進役1人と、業務の担当者2人の兼任から始められます。担当者を2人にするのは、1人だと異動や退職で運用が止まってしまうためです。作り手やデータの管理は、最初は内製化支援の会社に頼り、担当者が少しずつ覚えていく形が現実的です。

人材の育て方

育成は、対象を3つの層に分けて考えると進めやすくなります。

層 目指す状態 育て方
全社員 AIを安全に使える ルールと基本の使い方の研修、社内の活用例の共有
業務の担当者 自分の業務にAIを組み込み、直せる 実際の業務を題材にした実習、支援会社と並んでの作業
推進役 全社のAI活用を計画し、広げられる ほかの部署への展開の計画づくり、効果の測り方の習得

AIに詳しい人を外から採用するのは簡単ではありません。業務をよく知る社員にAIの使い方を身につけてもらうほうが、内製化の近道になることが多いです。研修会社の選び方は 企業向けAI研修 で詳しく解説しています。

採用と育成の使い分け

育成を中心にしつつ、足りない役割だけを採用や外部の力で補うのが、無理のない組み立て方です。役割ごとの考え方は次のとおりです。

役割 おすすめの確保の仕方 理由
推進役 社内から選ぶ 部署をまたぐ調整には、社内の業務と人を知っていることが欠かせない
業務の担当者 社内で育てる 業務の手順と判断の基準を知っている人が直すほうが早い
作り手 最初は外部、のちに育成か採用 ノーコードで足りる間は育成、専用の開発が増えたら採用を考える
データ・安全の管理 情報システムの担当者が兼ねるか、外部の専門家を頼る 専任を置くほどの量がない企業が多い

エンジニアの採用は、社内で作る仕組みが増え、ノーコードでは足りない開発が続くようになってから考えても遅くありません。

社員の研修に関わる公的な助成制度

社員の研修については、厚生労働省の人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)という制度があります。2026年8月3日以降に計画届を出す訓練の場合、中小企業では研修の経費の75%と、研修中の賃金(1人1時間1,000円)が助成の対象とされています。ただし、経費の助成には1人1訓練あたりの上限があり、中小企業では訓練の時間が10時間以上100時間未満なら30万円、100時間以上200時間未満なら40万円、200時間以上なら50万円までです(eラーニングなどは15万円まで)。

対象になるのは職務に直接関連する訓練で、職務に間接的にしか必要とならない内容や、職種を問わず社会人として共通して必要になる内容の研修は、助成の対象外とされています。計画届は研修を始める日の6か月前から1か月前までに出す必要があり、支給されるかどうかは審査で決まります。対象になる研修かどうかは、管轄の労働局に確かめましょう(出典:厚生労働省『人材開発支援助成金』)。

AI内製化支援の費用と料金体系

AI内製化支援の費用と料金体系

AI内製化支援の費用は、支援の範囲と期間によって大きく変わります。ここでは、料金体系の種類と費用の目安、比べ方、内製化と外注の試算の例を紹介します。AI導入全体の費用は AI導入の費用相場 をあわせてご覧ください。

3つの料金体系

料金体系 中身 向いている場合
月額の伴走型 毎月定額で、仕組みづくりと育成を続けて支援する 段階的に社内へ移し、自走を目指したい
プロジェクト型 決まった業務の仕組みづくりを、期間と成果物を決めて支援する 最初に取り組む業務がはっきりしている
スポット型 研修や相談を、回数単位で頼む 社内で進めていて、特定の壁だけ越えたい

費用の目安

内製化にかかる費用は、外部に払う支援の費用と、社内でかかる人件費・ツール費に分かれます。支援会社や範囲によって幅が大きいため、次の表は相談の前に予算の見当をつけるための目安として見てください。

費用の項目 目安 中身
伴走型の内製化支援 月30万〜200万円程度 仕組みづくりと育成を一緒に進める支援。期間は6か月〜1年程度が多い
研修(スポット) 1回数十万円程度から 業務を題材にした実習など。人数と時間で変わる
AIツールの利用料 1人あたり月数千円から 法人向けの生成AIのプランなど
開発・連携の費用 数十万〜数百万円以上 基幹システムとの連携や専用の仕組みを作る場合
社内の人件費 担当者の工数 育成と運用にあてる時間。見落とされやすい

料金を公開している支援会社は多くありません。見積もりを取るときは、同じ業務と同じ期間の条件で、2〜3社に依頼して比べるのがおすすめです。

初期費用ではなく総額で比べる

月額が安くても、支援が終わったあとに社内で直せなければ、改善のたびに外部への費用がかかり続けます。反対に、月額が高く見えても、1年で社内に移せれば、その後の費用は小さくなります。

月額の安さではなく、支援が終わったあとに社内で回せるかまで含めた総額で比べることが大切です。見積もりでは、支援の範囲、期間、終わったあとに残るもの(手順書・プロンプト・作った仕組みの権利)を必ず確かめましょう。

内製化と外注のコスト試算の例

内製化と外注のどちらが割安かは、改善の回数で変わります。社内資料を検索して答える仕組みを1つ作り、3年間使う場合を例に、計算の流れを示します。金額はすべて、計算のしかたを示すための仮の数字です。

前提 外注で進める 内製化支援で進める
最初の仕組みづくり 構築費200万円 伴走支援 月40万円×6か月=240万円
その後の改善 1回15万円で外部に発注 担当者2人が社内で行う(月20時間×1時間3,000円=月6万円)
ツールの利用料 どちらも同じため、比べる対象から外す

この前提で、改善の回数ごとに3年間の総額を出すと、次のようになります。内製化支援の側は、支援の6か月が終わったあとの30か月分の工数(6万円×30か月=180万円)を足しています。

改善の回数 外注の3年間の総額 内製化支援の3年間の総額
年4回 200万円+15万円×12回=380万円 240万円+180万円=420万円
月1回(年12回) 200万円+15万円×36回=740万円 240万円+180万円=420万円

改善が年に数回なら外注のほうが安く済み、月に1回以上直す業務なら内製化のほうが総額を抑えやすくなります。自社の業務を何回直すことになるかを見積もってから、内製と外注を比べましょう。実際には、外注でも要件の説明などに社内の時間がかかるため、自社の数字に置き換えて計算してみてください。

公的な支援制度の概要

社員の研修については、上で紹介した人材開発支援助成金という制度があります。また、中小企業がITツールを導入する場合を対象に、デジタル化・AI導入補助金という制度もあります。通常枠では、ソフトウェアの購入費やクラウドの利用料(最大2年分)とあわせて、導入・活用のコンサルティングや導入研修も補助の対象経費に含まれています(出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠)。

ただし、対象は事務局に登録されたITツールに限られ、登録されたIT導入支援事業者と一緒に申請する仕組みです。依頼先や使うツールが対象になるかどうか、申請の締め切りや条件は回ごとに変わるため、公式サイトで確かめてから計画を立てましょう。

AIBUILDERZの料金体系

当社のAI導入支援サービス「AIBUILDERZ」は、業務の洗い出しから対象業務の選定、ツールの選定、全体研修まで進めます。業務効率化システムの構築は成果報酬型で、業務アプリの構築費は事前にいただかず、実際に稼働させ、効果をご確認いただいてからお支払いが始まります。

AI研修から構築、社内への定着までを一緒に進めるため、作った仕組みを社内で使い続けたい企業にも合わせやすい形です。詳しい条件は、サービス資料でご確認ください。

AI内製化支援会社の選び方

AI内製化支援会社の選び方

中小機構の調査では、「適切なベンダーや製品を選定する情報が十分にある」に当てはまらないと答えた中小企業が79.8%にのぼりました(出典:中小機構『中小企業のAI等の利活用に係る実態調査』2026年3月)。相談先選びに迷う企業は少なくありません。内製化支援の会社は、次の観点で見比べましょう。

選ぶときの5つの観点

観点 確かめること
引き継ぎの計画があるか ノウハウを社員に移す手順と時期が、提案に書かれているか
育成が含まれているか 仕組みづくりだけでなく、担当者が自分で直せるようになるまで支援するか
支援を減らしていく前提か 段階ごとに外部の関わりを減らす条件が決まっているか
社員が扱える手段を選ぶか ノーコードのツールなど、支援が終わったあとも社内で直せる方法を提案するか
総額が妥当か 支援が終わったあとの運用まで含めた費用で比べられるか

まとめると、「作ってくれるか」ではなく「作れるようにしてくれるか」で選ぶことが大切です。

契約にノウハウの引き継ぎを書き込む

口頭で「内製化まで支援します」と言われても、契約書に書かれていなければ、支援の終わりに何も残らないことがあります。契約の前に、次の項目が書かれているかを確かめましょう。

契約で確かめる項目 書かれていてほしいこと
成果物の範囲 作った仕組みだけでなく、手順書・プロンプト・設定の記録も渡すこと
権利の扱い 作った仕組みや文書を、支援が終わったあとも自社で使い、直せること
引き継ぎの進め方 社内の担当者が一緒に作業する時間と、引き継ぎの期間
支援の減らし方 どの条件を満たしたら、外部の関わりを相談だけにするか

相談先に聞いておきたい質問

支援会社と話すときは、次の質問をそのまま使ってみてください。答え方で、内製化の支援に慣れているかどうかがわかります。

質問 確かめたいこと
支援が終わるとき、社内には何が残りますか 手順書・プロンプト・作った仕組みが自社のものになるか
担当者が自分で直せるようになるまで、どう進めますか 並んで作業する時間や、引き継ぎの段取りがあるか
支援の関わりは、いつ、どう減らしていきますか 終わり方の条件が決まっているか
社内の担当者には、月に何時間くらいの時間が必要ですか 社内の負担を見込んだ計画になっているか
使うツールやAIは、どう選びますか 特定の製品ありきになっていないか
入力した情報やデータは、どう管理しますか 情報の扱いのルールづくりまで支援するか

見送ったほうがよい提案

次のような提案は、内製化の目的に合わないことが多いため、いったん立ち止まって考えましょう。

提案の内容 見送ったほうがよい理由
支援の終わり方が書かれていない いつまでも外部に頼る形になりやすい
作った仕組みの中身を社内で見られない 支援が終わったあと、社内で直せない
研修だけで、実際の業務での実習がない 学んだことが業務に結びつかない
最初から全社・全業務を対象にしている 立ち上げが止まりやすく、社内の負担も大きい

AIの導入支援全体の比べ方や、より多くの会社の比較は AI導入支援とは?おすすめ会社の比較と選び方 で詳しく解説しています。

AI内製化支援の主な会社7選

AI内製化支援の主な会社7選

PR|AIBUILDERZ AI導入支援サービス

PR

AIBUILDERZ|AI導入支援サービス

システム構築は成果報酬型。AI研修から導入・構築・定着まで一気通貫で支援

AIBUILDERZ

AI研修からシステムの導入・構築・定着まで、一気通貫で支援するサービスです。業務アプリの構築費は事前にいただかず、実際に稼働させ、効果をご確認いただいてからお支払いが始まります。成果報酬型での対応は、当社が小規模と定義するシステムが対象です。

  • 業種・規模を問わず支援どの業務からAIやシステムに置き換えるかを一緒に決め、効果の大きい業務から順に進めます。
  • システム構築は成果報酬型業務アプリの構築費は事前にいただきません。稼働させ、効果をご確認いただいてからお支払いが始まります。
  • AI導入の効果を可視化置き換える業務を一覧にし、導入前後の時間から、空いた時間とかからなくなった費用を毎月記録します。
  • 小さく始めて、リスクを管理影響の小さい業務から始め、AIの実行結果は担当者が確認・承認してから反映します。

ここからは、公式サイトにAIやデータ活用の内製化支援のサービスページがある7社を紹介します。並び順はランキングではありません。各社の情報は公式サイトに掲載されている内容をもとにまとめ、料金は公式サイトに載っている場合のみ記載し、載っていない会社は「直接お問い合わせください」としています。サービスの内容は変わることがあるため、相談する前に各社の公式サイトで最新の情報を確かめてください。

クラスメソッド株式会社|内製化支援サービス

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AWSの知見を生かして、社内で開発と運用を回せる体制づくりを伴走で支援するサービスです。クラウドの統制環境やガイドラインを整えるCCoE支援、モダンなアプリ開発の支援、製造業向けのアジャイル開発の支援、生成AIを開発の全工程に取り入れるAI駆動開発支援の4つの支援パターンがあります。AI駆動開発支援では、Claude Code・Kiro・GitHub Copilot Agentなどを実際の案件で使い分けながら支援すると公式サイトに書かれています。

強み 内製化支援推進AWSパートナーの認定を受け、業界・業種を問わず5,600社以上の支援実績があると公式サイトに記載
支援の範囲 クラウドの統制環境・ガイドラインづくり、アプリ開発、アジャイル開発の導入、AI駆動開発、トレーニング
支援の形 伴走支援、トレーニング
自社のAI製品 公式サイトに記載なし
使うAI・クラウド AWS、Claude Code、Kiro、GitHub Copilot Agent
料金 記載なし(直接お問い合わせください)
公式サイト 内製化支援サービス

株式会社Necmos|AI内製化支援

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外部のベンダーに頼ったAI活用から抜け出し、自社でAIを使い続け、改善できる組織づくりを支援するサービスです。AI推進の中心となるCoE(Center of Excellence)の立ち上げと運営の設計、育成プログラムの設計とナレッジの体系化、全社横断のガバナンスの整備までを一貫して支援します。コンサルタントやエンジニアが社内のチームに入り、実際のプロジェクトで一緒に実装しながら技術を移していく進め方です。

強み 「教える」のではなく「共に実装する」進め方で、技術の移転を早める
支援の範囲 CoEの立ち上げと推進体制の設計、人材育成、ナレッジの体系化、ガバナンスの整備、ハンズオン支援
支援の形 ハンズオン(社内のチームに入って一緒に実装)
自社のAI製品 公式サイトに記載なし
使うAI・クラウド 公式サイトに記載なし
料金 記載なし(直接お問い合わせください)
公式サイト AI内製化支援

株式会社豆蔵|AI内製化サービス

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顧客が自分たちで独自のAIソリューションを作れるよう、AWSを使った技術面の支援とノウハウの提供を行うサービスです。公式サイトでは、サービスの内容としてMLOps内製化支援と生成AI活用支援の2つを挙げ、顧客の状況を理解したうえでの伴走型で進め、着実な定着を目指すとしています。

強み 内製化支援推進AWSパートナーの認定を受け、AWS上でのAIモデルづくりと運用の基盤(MLOps)づくりを技術面で支援
支援の範囲 MLOps内製化支援、生成AI活用支援、技術面のサポートとノウハウの提供
支援の形 伴走型の技術支援
自社のAI製品 公式サイトに記載なし
使うAI・クラウド AWS
料金 記載なし(直接お問い合わせください)
公式サイト AI内製化サービス

株式会社ブレインパッド|BrainPad DAY

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企業が外部の手を借りずにデータの分析と活用を進められるよう、自走(内製化)できる状態までを支援するサービスです。データ活用の成熟度の評価、分析の代行、人材育成と分析の伴走、データ活用の組織づくり、データガバナンスの整備、自社プロダクトの導入、分析基盤の整備という7つのオファリングを組み合わせて提供します。

強み 評価から育成・組織づくり・基盤の整備までを、段階に合わせて組み合わせられる
支援の範囲 現状の評価、分析、人材育成と分析の伴走、組織づくり、データガバナンス、分析基盤の整備
支援の形 コーチング・ハンズオンによる伴走、分析の代行
自社のAI製品 あり(自社プロダクトの導入支援と保守・運用を含む)
使うAI・クラウド 公式サイトに記載なし
料金 記載なし(直接お問い合わせください)
公式サイト BrainPad DAY

株式会社メンバーズ|生成AIによる業務改革支援

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生成AIの導入だけでなく、その後の活用まで伴走するサービスです。理解とリテラシーを高める「啓蒙」、生成AIを使う業務を見つける「仕分け」、MVPを作って現場に広げる「仕組み化」の3つのステップで進めます。生成AIの活用研修、業務プロセスの改善診断、伴走型のコンサルティング、プロンプトの開発、Azure OpenAI Serviceをもとにした企業専用の生成AI環境の構築まで対応しています。

強み 専門人材がチームの一員として入り、現場への落とし込みまで伴走。20以上の業界・1,000社以上の現場支援で得たナレッジで内製化を支援すると公式サイトに記載
支援の範囲 研修、業務の改善診断、伴走型のコンサルティング、プロンプトの開発、専用環境の構築
支援の形 伴走型
自社のAI製品 公式サイトに記載なし
使うAI・クラウド Azure OpenAI Service
料金 記載なし(直接お問い合わせください)
公式サイト 生成AIによる業務改革支援

株式会社コミュニケーションビジネスアヴェニュー|GIDR.ai

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テキスト・音声・画像・動画を扱える、企業向けのAIプラットフォームです。社内のFAQやマニュアル、通話の録音などをAIが扱いやすい形に整理し、業務ごとに特化したAIエージェント「GIDGET」が検索や案内を行います。ノーコードのワークフロー機能で、現場の社員がAIエージェントを組み合わせて業務の流れを作り、直せることを、AI内製化の手段として紹介しています。

強み ノーコードで、現場がAIエージェントを追加・変更できる
支援の範囲 AIプラットフォームの提供、導入の相談、サポート
支援の形 自社プラットフォームの提供とサポート
自社のAI製品 GIDR.ai(AIエージェント群「GIDGET」)
使うAI・クラウド 公式サイトに記載なし
料金 記載なし(直接お問い合わせください)
公式サイト GIDR.ai

合同会社リバイバルフロー|AI内製化支援

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社員が自分たちの仕事でAIを使い、必要に応じて直せる状態をつくる支援です。業務と体制を整理する「言語化」、AIを業務に組み込む「実装伴走」、担当者の育成と他部署への展開を進める「定着・横展開」の3つの段階で進め、AI活用のロードマップ、AIエージェント、プロンプトのテンプレート、担当者のスキル、運用ルール、改善の仕組みの6つを社内に残すとしています。

強み 業務の整理から試作・社員教育・引き継ぎまで、代表が直接伴走する
支援の範囲 ロードマップづくり、AIエージェントの試作と実装、社員教育、運用ルールづくり、横展開
支援の形 定例ミーティングとチャットによる伴走(無料の現状診断あり)
自社のAI製品 公式サイトに記載なし
使うAI・クラウド 公式サイトに記載なし
料金 記載なし(直接お問い合わせください)
公式サイト AI内製化支援

AI内製化でよくある失敗と対策

AI内製化でよくある失敗と対策

AI内製化がうまくいかない原因の多くは、技術ではなく進め方にあります。よくある失敗と対策を紹介します。

最初から全部を内製化する

「すべての業務を自社で」と大きな目標を掲げると、立ち上げに時間がかかり、成果が出る前に社内の熱が冷めてしまいます。まず1つの業務で成功し、その手順を手本にして広げましょう。

担当者1人に任せきりにする

1人の担当者に頼ると、その人が異動や退職をした時点で運用が止まります。担当者は最低2人にし、手順とプロンプトを文書に残しておきましょう。

育成を後回しにする

仕組みづくりを外部に任せ、育成は「あとで」にすると、支援が終わった途端に改善が止まります。作る過程そのものを、担当者が学ぶ場にする進め方が効果的です。

技術を学ぶことが目的になる

AIの知識を身につけることに熱心になりすぎて、業務の改善に使われないケースもあります。目標は「作業時間を何時間減らすか」のように業務の数字で決め、定期的に確かめましょう。

ルールを決めずに使い始める

入力してよい情報や、答えを確かめる手順を決めずに広げると、情報の漏えいや誤った答えのまま使う事故につながります。ルールは最初に決め、使い方が広がるたびに見直しましょう。

試作をくり返して本番に進めない

試作のたびに「もう少し精度を上げてから」と本番を先送りにすると、費用と担当者の時間だけがかかり続けます。PoCを始める前に、本番に進む基準とやめる基準、期間を決めておき、期限が来たらその基準どおりに判断しましょう。

AI内製化に関するよくある質問

AI内製化に関するよくある質問
Q. 社内にエンジニアがいなくてもAIの内製化はできますか?
できます。生成AIのツールやノーコードのツールを使えば、プログラミングができなくても業務の仕組みを作れます。最初は内製化支援の会社と一緒に作り、業務の担当者が直し方を覚えていく進め方が現実的です。専用のシステムの開発が必要になった段階で、エンジニアの採用や外部への依頼を検討しましょう。
Q. 内製化と外注は、どちらかを選ばないといけませんか?
どちらか一方を選ぶ必要はありません。何度も直す業務は内製化し、専門性の高い開発は外部に任せるといった使い分けが一般的です。最初は外部に作ってもらい、運用から社内に移していく形もよく選ばれています。
Q. どの業務から内製化するのがよいですか?
何度も直す必要があり、自社の知識を使い、失敗しても影響の小さい業務がおすすめです。社内の問い合わせ対応や社内資料の検索、提案書の下書きなどがよく選ばれます。迷ったときは、本記事の内製・併用・外注を決めるセルフチェックで点数をつけてみてください。
Q. 外注から内製へ、途中で切り替えられますか?
切り替えられます。ただし、作った仕組みの中身や設定、プロンプトが社内に渡されていないと、引き継ぎに時間がかかります。まずは今の契約で、成果物と権利がどう扱われているかを確かめ、運用と小さな改善から社内に移していくのが進めやすい方法です。
Q. AI内製化支援の費用はどのくらいかかりますか?
伴走型の支援なら月30万〜200万円程度、期間は6か月〜1年程度が目安です。支援の範囲や期間で大きく変わるため、同じ条件で2〜3社から見積もりを取り、支援が終わったあとの運用まで含めた総額で比べましょう。
Q. 自走できるようになるまで、どのくらいかかりますか?
1つの業務を外部と一緒に作り、担当者が自分で改善できるようになるまでに、6か月から1年程度を見ておくと安心です。2つ目の業務から社内主導で進められれば、その後の広がりは早くなります。
Q. 中小企業でもAIの内製化は必要ですか?
人数が少ない会社ほど、外部に頼むたびの費用と待ち時間の負担が大きくなるため、内製化の効果を感じやすい面があります。専任のチームは必要なく、推進役1人と担当者2人の兼任から始められます。
Q. AI研修を受ければ内製化できますか?
研修だけで内製化まで進むのは難しいのが実情です。研修で学んだことを、実際の業務で試し、直す経験を重ねて初めて社内で回せるようになります。研修と、業務での実習や伴走をセットで考えましょう。
Q. 内製化に向いていない会社はありますか?
AIを使いたい業務が一時的なものだけの場合や、社内で担当者の時間をまったく確保できない場合は、外注や既製のサービスを使うほうが合っています。まずは外部に任せ、使い続けたい業務が見えてから内製化を考えても遅くありません。
Q. 社員の研修に関わる公的な制度はありますか?
厚生労働省の人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)という制度があります。中小企業では研修の経費の75%が助成の対象とされていますが、1人あたりの上限があり、職務に直接関連しない内容の研修は対象外です。計画届は研修を始める日の6か月前から1か月前までに出す必要があり、支給されるかどうかは審査で決まります。

まとめ

まとめ

AI内製化は、外部との関わりを一気に断つことではなく、外部の力を借りながら、社内でAIを使い続けられる力を少しずつ育てていく取り組みです。最後に、本記事のポイントを振り返ります。

01
AI内製化は、AIを使った業務の仕組みを社内で回し、直せるようにすること。内製化支援は、その力を社内に移すための外部の伴走
02
生成AIを業務プロセスに組み込めている企業はまだ少なく、最大の課題は専門人材の不足
03
何度も直す業務は内製化し、専門性が高く変化の少ないものは外部に任せる。迷ったらセルフチェックで内製・併用・外注を決める
04
1つの業務を外部と一緒に作り、2つ目から社内主導で広げる。PoCの基準と支援を終える条件は始める前に決める
05
支援会社は「作れるようにしてくれるか」で選び、改善の回数を見込んだうえで、支援後の運用まで含めた総額で比べる

AI導入全体の費用は AI導入の費用相場、支援会社の比較は AI導入支援とは?おすすめ会社の比較と選び方、社員の研修は 企業向けAI研修、事例は 中小企業のAI活用事例 もあわせてご覧ください。