Case Study

SEO記事の制作とリライトを、記事作成ツール(AI)と外注の分業から、AIの下書きと人の確認に置き換えた事例

Webメディア運営記事作成ツール(AI)と外注の分業を置き換え

会社複数のWebメディアを運営する小規模な会社

この会社では、SEO記事(検索から読まれることを狙った記事)を、新しい記事とリライト(書き直し)の両方で回しています。AIは以前から使っていました。外注のライターが記事作成ツール(AI)で本文を書き、アイキャッチ画像はChatGPTとCanvaで作っていました。それでも、ツールが出した文の手直し、画像づくり、入稿、書き直す記事選びは人の手に残っていました。2026年5月に始めたメディアでは、下書きをAI(Claude)が、画像づくりとWordPressへの投稿をプログラムが受け持ち、書き直す記事の候補も検索順位のデータから出します。新しい記事1本あたりの人の作業は約2時間から約10分に、ライターの時給で換算した月の人件費は約17.5万円から約1.7万円になりました(新しい記事とリライトを月20本ずつ進めた場合。いずれも概算)。

業態
Webメディアの運営(小規模な会社)
対象の業務
SEO記事の制作とリライト(キーワード選び・執筆・画像・入稿・順位の確認)
比べた時期
前は2022〜2024年の外注と記事作成ツール、後は2026年5月から
比べた本数
1か月に新しい記事20本とリライト20本
使った道具
Claude、Python、WordPress、Google Search Console、Google Analytics(前は記事作成ツール、ChatGPT、Canva)

Key Numbers

数字で見る変化

新しい記事1本の人の作業時間
前は約2時間後は約10分
いずれも概算。外注のライターとSEOディレクターの作業を合わせた時間
月の人件費(ライターの時給で換算)
前は約17.5万円後は約1.7万円
いずれも概算。新しい記事20本とリライト20本。時給2,500円で換算

Background

導入の経緯

  1. 2022年〜

    記事は外注のライターに頼んでいた

    払い方は、文字単価、1本単価、時給とライターごとに違いました。書き上がった原稿は社内で確かめ、WordPressに入稿していました。

  2. 2024年

    記事作成ツール(AI)で書いていた

    2024年には記事作成ツールを月65,000円(税抜)で使い、ライターはツールで本文を書いていました。アイキャッチはChatGPTとCanvaで作り、入稿の一部はクラウドソーシングで頼んでいました。下書きは速くなりましたが、手直し、画像、入稿、書き直す記事選びは人の手に残りました。

  3. 2026年5月

    新しいメディアで、流れを組み直した

    新しく始めたメディアでは、下書きを速くするだけでなく、ツールの外に残っていた作業まで含めて流れを組み直しました。記事作成ツールは使わず、下書きはClaude、画像と入稿はプログラムに任せています。

Issues

置き換える前の課題

  1. AIが書いた文を、手で直していた

    本文は、外注のライターが記事作成ツール(AI)で書いていました。ただ、ツールが出す文はサイトの記事の型や言い回しにそのまま合わず、見出しの立て方や表現を手で直す必要がありました。書き上げるまでに1本約1時間(概算)かかっていました。

  2. アイキャッチ画像を1枚ずつ作っていた

    アイキャッチは、ChatGPTで画像を作り、Canvaで記事の題を入れて仕上げていました。思うような画像が出ないと作り直しになり、1枚に約20分(概算)。月20本では、意外に大きな時間でした。

  3. 確認と入稿が人の手に残っていた

    SEOディレクターが、原稿がキーワードの基準を満たしているかを確かめ、WordPressに入稿していました。入稿の一部はクラウドソーシングで頼んでいました(時給1,500円)。確認と入稿で1本約30分(概算)です。

  4. 書き直す記事を、人が選んでいた

    公開した後は、Search Consoleで検索順位を見て、書き直す記事を選んでいました。どれから直すかを決めてライターに頼み、直った原稿を確かめて入稿し直します。リライト1本に約1.5時間(概算)かかっていました。

Approach

アプローチと導入の流れ

  1. 工程の洗い出し

    記事づくりを、公開の後まで工程に分けた

    キーワード選び、執筆、確認、アイキャッチ、入稿、公開後の順位確認とリライトまでを工程に分け、誰が何をしているかを書き出しました。

    できたもの工程表(新しい記事5工程・リライト3工程、担当つき)

  2. 工数の算出

    工程ごとの時間を数えた

    1本あたりの時間を工程ごとに出し、新しい記事とリライトを月20本ずつ進めたときの合計を出しました。月に約70時間(概算)。その多くは、記事作成ツールの外に残った手作業でした。

    できたもの工程ごとの時間表(月 約70時間の内訳。アイキャッチだけで月 約6.7時間)

  3. データ整備

    記事の型と書き方を、1つの指示書にまとめた

    目次、比較表、よくある質問、問い合わせへの案内など、記事の部品と並べ方、書き方の決まり、使わない言い回しを指示書にまとめました。狙うキーワードの一覧と、検索順位のデータも1か所に集めました。

    できたもの記事の指示書(記事の部品18種と書き方の決まり)、キーワードの一覧、順位データの置き場

  4. 構築

    下書きから入稿までを、1本の流れにつないだ

    Claudeが指示書に沿って構成と本文を下書きし、Pythonのプログラムがアイキャッチ画像をひな形から作って、WordPressに下書きとして投稿します。公開後は検索順位のデータを取り込んで書き直す記事の候補を出し、書き直しの案もAIが作ります。アイキャッチを人が作る工程は、ここでなくなりました。

    できたもの下書き → アイキャッチ生成 → WordPressへの下書き投稿のプログラム、順位データの取り込みと候補出し

  5. 業務の削減

    人の作業を、確かめて公開することに絞った

    AIが作るのは下書きまでです。人は、何を書くかを決めることと、公開の前に内容を確かめることに絞りました。記事作成ツールと入稿の外注は、新しいメディアでは使っていません。

    できたもの人の作業は1本 約2時間 → 約10分(概算)

Before → After

工程がどう変わったか

  1. キーワードを選び、ライターに発注する

    SEOディレクター・約10分

    人が続ける

    キーワードの一覧から、20本分をまとめてAIに頼む

    SEOディレクター・1本 約2分

  2. 記事作成ツールで本文を書き、手で直す

    外注のライター・約1時間

    AIに任せた

    Claudeが指示書に沿って構成と本文を下書きする

    人の作業なし

  3. 原稿がキーワードの基準を満たしているかを確かめる

    SEOディレクター・約20分

    人が続ける

    公開前に内容を確かめて直す(基準は指示書に入れた)

    SEOディレクター・約8分

  4. ChatGPTで画像を作り、Canvaで題を入れてアイキャッチを作る

    社内・外注・約20分

    人の工程がなくなった

    プログラムがひな形から自動で作る

    人の作業なし

  5. WordPressに入稿する

    SEOディレクター・外注・約10分

    人の工程がなくなった

    プログラムが下書きとして投稿する

    人の作業なし

  6. Search Consoleで順位を見て、書き直す記事を選ぶ

    SEOディレクター・約15分

    人の工程がなくなった

    プログラムが順位データから候補を出す

    人の作業なし

  7. 記事作成ツールで書き直す

    外注のライター・約1時間

    AIに任せた

    Claudeが書き直し案を作る

    人の作業なし

  8. 書き直した原稿を確かめ、入稿し直す

    SEOディレクター・約15分

    人が続ける

    書き直し案を確かめて公開する

    SEOディレクター・約10分

Tools

使った道具と月額

  • 置き換える前

    記事作成ツール(AI)

    役割本文の下書き。外注のライターが使っていた。

    月額月65,000円税抜

  • 置き換える前

    ChatGPT・Canva

    役割ChatGPTでアイキャッチに使う画像を作り、Canvaで記事の題を入れて仕上げていた。

    月額—

  • 置き換えた後

    Claude(生成AI)

    役割記事の構成、本文、目次、比較表、よくある質問と、リライトの案を下書きする。記事の部品と書き方の決まりをまとめた指示書に沿って書かせる。

    月額月 約1.6万〜3.2万円税抜・概算。時期によって料金プランが違い、記事を作った月は約3.2万円。会社全体の利用額で、記事制作の分は切り分けていない

  • 置き換えた後

    Python(プログラム)

    役割アイキャッチ画像を決まったデザインのひな形から作り、記事をWordPressに下書きとして投稿する。検索順位のデータも取り込む。外部の画像生成サービスは使わない。

    月額追加の費用なし

  • 前後とも

    WordPress

    役割記事を公開する場所。

    月額追加の費用なし

  • 前後とも

    Google Search Console

    役割検索順位を見て、書き直す記事を選ぶ。置き換えた後は、データの取り込みと候補出しをプログラムが行う。

    月額無料

  • 前後とも

    Google Analytics

    役割記事ごとの読まれ方を見る。

    月額無料

Workflow

作業の流れ(前と後)

人が行う工程AI・プログラムが行う工程

Before置き換える前

新しい記事(1本)

  1. キーワードを選び、ライターに発注する

    担当SEOディレクター時間約10分概算

  2. 記事作成ツール(AI)で本文を書き、出てきた文をサイトの書き方に合わせて直す

    担当外注のライター時間約1時間概算

  3. 原稿がキーワードの基準を満たしているかを確かめる

    担当SEOディレクター時間約20分概算

  4. ChatGPTで画像を作り、Canvaで題を入れてアイキャッチに仕上げる

    担当社内・外注時間約20分概算

  5. WordPressに入稿する

    担当SEOディレクター・クラウドソーシングの外注時間約10分概算

公開した後のリライト(1本)

  1. Search Consoleで検索順位を見て、書き直す記事を選ぶ

    担当SEOディレクター時間約15分概算

  2. 記事作成ツールで書き直す

    担当外注のライター時間約1時間概算

  3. 書き直した原稿を確かめ、入稿し直す

    担当SEOディレクター時間約15分概算

After置き換えた後

新しい記事(1本)

  1. キーワードの一覧から、20本分をまとめてAIに頼む

    担当SEOディレクター時間1本あたり約2分概算

  2. 構成、本文、目次、比較表、よくある質問を、指示書に沿って下書きする

    担当AI(Claude)時間人の作業なし

  3. アイキャッチ画像をひな形から作り、記事をWordPressに下書きとして投稿する

    担当プログラム(Python)時間人の作業なし

  4. 内容を確かめて直し、公開する

    担当SEOディレクター時間約8分概算

公開した後のリライト(1本)

  1. 検索順位のデータを取り込み、書き直す記事の候補を出す

    担当プログラム(Python)時間人の作業なし

  2. 候補の記事の書き直し案を作る

    担当AI(Claude)時間人の作業なし

  3. 書き直し案を確かめ、公開する

    担当SEOディレクター時間約10分概算

Results

時間と費用の変化

  • 新しい記事1本あたりの人の作業時間

    数値はいずれも概算

    変化は約1時間50分減

    前約2時間

    後約10分

    外注のライターとSEOディレクターの作業を合わせた時間。前は、キーワード選び・執筆と手直し・確認・アイキャッチ・入稿の合計。後は、AIへの依頼と公開前の確認。

  • リライト1本あたりの人の作業時間

    数値はいずれも概算

    変化は約1時間20分減

    前約1.5時間

    後約10分

    前は、書き直す記事選び・書き直し・確認と入稿し直しの合計。後は、候補の書き直し案を確かめて公開する時間。

  • 1か月の作業時間(新しい記事20本とリライト20本)

    数値はいずれも概算

    変化は約63時間減

    前約70時間

    後約7時間

    1本あたりの時間に、月の本数を掛けた値。

  • ライターの時給で換算した1か月の人件費

    数値はいずれも概算

    変化は約15.8万円減年 約190万円

    前約17.5万円

    後約1.7万円

    1か月の作業時間に、SEO記事の執筆とリライトを時給で頼んでいたライターの時給(2,500円。請求書の額)を掛けた値。道具代は含まない(道具と月額は上の表)。

Summary

まとめ

AIは以前から使っていましたが、人の手が要る作業は、記事作成ツールの外にいくつも残っていました。いまは、下書き、アイキャッチ、入稿、書き直す記事の候補出しまでを、AIとプログラムが受け持ちます。人が行うのは、何を書くかを決めることと、公開の前に確かめることです。概算の数字は、記録がそろい次第、実績に直します。AIをすでに使っていても、工程ごとの時間を数えてみると、まだ置き換えられる作業が見えてきます。

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