Overview
プロジェクト概要

AIメディア「AI Builderz」の自社運用で、記事の企画・執筆・アイキャッチ生成・セクション画像挿入・リライトまでを一気通貫で自動化。ライター1名に依存していた制作ラインを、編集方針のレビュー作業だけで回る体制に置き換えた事例です。
| 業種 | BtoB SaaS / メディア運営 |
| 対象業務 | オウンドメディアのコンテンツ制作全工程 |
| 導入期間 | 約6週間(PoC 2週間 + 本番運用移行 4週間) |
| 関与範囲 | 企画設計・プロンプト設計・実装・運用移行まで一気通貫 |
Before — 従来の制作フロー
従来は「キーワード選定 → 構成案作成 → ライターへ発注 → 校正 → アイキャッチ外注 → WordPress入稿 → 公開後のリライト」という7工程を、すべて人手で処理していました。1本の記事を公開するまでに平均4〜6時間、さらに月次のリライト運用まで含めると編集工数は慢性的に不足しており、公開ペースは月4〜6本が限界。
- 構成案作成に毎回1〜2時間
- 外注ライターのトーン差でブランド一貫性が崩れる
- アイキャッチは都度デザイナーへ依頼(納期1〜2日 / 1枚3,000〜5,000円)
- リライトは後回しになり、公開から半年以上放置される記事が多数
Solution — 実装した自動化パイプライン
Claude(Anthropic)を中核に、WordPress REST API・画像生成API・検索APIを組み合わせた6ステップの自動化パイプラインを構築。各ステップでは編集者が差し戻し可能なレビューゲートを設け、完全自動ではなく編集者1名が監修する半自動運用を採用しています。
| # | 工程 | 実装内容 |
|---|---|---|
| 1 | 企画・キーワード選定 | 検索ボリューム・競合上位10記事の構成をスクレイピングし、Claudeに「検索意図の差分」を抽出させて企画案を生成 |
| 2 | 構成案ドラフト | 編集方針(トーン・読者像・結論まで何クリック)をプロンプトに固定し、H2/H3構成とFAQを自動生成 |
| 3 | 本文執筆 | 構成1ブロックごとに分割生成。過去の公開済み記事をナレッジとして与え、固有表現・用語を揃える |
| 4 | アイキャッチ生成 | トンマナJSON(配色・タイポ・余白・禁則)を設計し、画像生成API経由で複数案を自動出力→上位1枚をWP Media Libraryにアップロード |
| 5 | セクション画像挿入 | 各H2直下に挿入するセクション画像も同じトンマナで生成、HTML挿入位置は本文パース結果から自動決定 |
| 6 | 公開・リライト運用 | WP REST APIで下書き投稿→編集者レビュー→公開。公開90日後に順位・CTRを取得し、改善余地があればリライトジョブを自動起票 |
デザイン・トンマナを壊さないための工夫
生成系AIで最も崩れやすいのが「サイト全体との一貫性」です。AI Builderzでは以下の3点を固定ルール化することで、どの記事を生成しても同一ブランドの記事に見える状態を担保しました。
- トンマナJSONの外部化 — 色・フォント・余白・角丸・強調スタイルを1つのJSONに閉じ込め、記事生成時に必ず参照
- 禁則ルールの明文化 — 画像にテキストを載せない/テーマUIに干渉するCSSを書かない/テーブル幅は700px以下、などを機械的に検証
- コンポーネントプリセット — 比較表・チェックリスト・CTAボックスなどをHTMLテンプレート化し、Claudeはパラメータを埋めるだけにする
成果(運用3ヶ月実績)
1記事の制作工数
4〜6時間 → 30分
編集者のレビュー時間のみ
月間公開本数
4〜6本 → 20本+
リライト工数を確保した上で
アイキャッチ単価
3,000円 → 0円
API利用料のみ(1枚数円)
リライト回転率
年1回 → 月1回
公開90日後から自動起票
使用スタック
- LLM: Claude(Anthropic API)
- 画像生成: 画像生成API(プロンプト+トンマナJSON参照)
- 入稿: WordPress REST API(自社製 wp-manager.py でラップ)
- 順位計測: Google Search Console API
- オーケストレーション: Claude Code によるジョブ制御、社内スキル化で再利用
この事例から得られる示唆
メディア運用でAIを入れる際、最大のボトルネックは「生成」ではなく「レビューと一貫性担保」です。for,Freelanceでは編集者のレビュー1工程だけが人間の役割になるよう業務を再設計することで、品質を保ったままスケールさせる運用に到達しました。同じアプローチは採用メディア・プロダクトブログ・オウンドメディア全般に横展開可能です。